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taost6
From: Takashi O. <ta...@wi...> - 2005-07-30 13:51:49
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奥村@Netnice.ORGです。こんにちは。 このたびは、Netnice日本語MLをご購読頂きありがとうございました。少ないメ ンバー本が業の合間に細々と行っていることから進行がかなり遅く、よく「まだ やってるんですか?」と言われる弱小プロジェクトですが、どうにかやっており ます。聞くところによると、Rubyもブレイクするまでに10年掛かったそうです。 既存の実装が山ほどある分野に切り込む以上、時間が掛かるのは仕方ありませ ん。Netniceプロジェクトも、少なくともそれくらいの時間は掛かる覚悟で望ん でいますので、どうか暖かく見守ってやって頂けますと幸いです。 そんなわけで、日本語MLが出来たということで、最初に状況報告をお送りしま す。疑問、質問、提案などありましたら、なんでもお気軽にお寄せ下さい。た とえば、最近、packageやport、rpmみたいな形でリリースして欲しい、という ご意見を頂きました。下記報告にもありますが、今回のベータ版リリースに際 して、バイナリの自動ビルドシステムを作りましたので、それに手を加えてい くことで、そういった要望にこたえていくことも可能だと思います。(単に誰が やるのかという問題です。) では、どうか今後とも宜しくお願い申し上げます。 奥村 貴史 ━ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■ Netnice-2.2 Beta for FreeBSDがついにリリース □■ Netnice-2.2 正式リリースに向けて - ライブデモ用サーバが公開 - □■ 次世代mod_netniceプロジェクト □■ Knoppix/Netnice/3D-tcpdumpプロジェクトが進行中 □■ libnetnice - 汎用ネットワーク制御ライブラリ - □■ Netniceプロジェクトの広報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐ □■ Netnice-2.2 Beta for FreeBSDがついにリリース 2月のα版リリースの後、長らく沈黙してしまっていましたが、昨年度の未踏プ ロジェクトの成果であるNetnice-2.2のベータ版をリリースしました。とりあえ ず、FreeBSD4.11用とFreeBSD5.4用を公開しています。アルファ版との最大の違 いは、OS毎に異なるパッケージとして用意し、導入作業が圧倒的に簡単になった 点です。それぞれのパッケージには、コンパイル済みのカーネルやバイナリがバ ンドルされており、パッケージの展開後、"make easyinstall"一発でインストー ルが可能となっています。 今後ですが、正式リリースに向けベータテストの活動を盛り上げて行きたいと考 えています。そのために、実運用に役立てて行って頂けるよう、サーバシステム においてmod_netniceを実運用したいという管理者を主なターゲットとして関連 メーリングリストなどにアピールしていきたいと考えています。 なお、NetBSDやOpenBSDなどの他のOS用リリースについては、こうした活動によ りある程度人手が増える目処が立ってから、FreeBSDに追随して行きたいと考え ています。クライアント側での利用について、また、肝心のLinux版リリースに ついては、下記にて言及します。 http://www.netnice.org/download ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐ □■ Netnice-2.2 正式リリースに向けて - ライブデモ用サーバが公開 - そんなわけで、どうにかベータ版の公開に漕ぎ着けましたが、正式リリースまで には、システマティックにコードの品質向上を行っていく必要があります。そこ で、まず、品質管理のために、nndiagという独自のテストフレームワークを開発 し、何十ものテストケースを実装しました。また、ライブデモ用サーバ群を立ち 上げ、第三者のユーザーが各サーバの稼動状況を自由に閲覧できる体制を構築し ています。配布しているコードを常時動かすことで、こちらも緊張感が高まりま すし、ライブデモによりユーザー側にも安心感を持って頂けるのではないかと期 待しています。なお、これらのサーバーは、デモ機としての利用の他に、上記 ベータ版パッケージをビルドするためのコンパイルファームも兼ねています。対 応OSが多いと、やっぱりいろいろと大変ですね。 http://www.netnice.org/live ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐ □■ 次世代mod_netniceプロジェクト そんなわけで、実運用の推進に向け一つ一つ懸案を解決していっているところで はありますが、IPv6と同じく、やはり"キラーアプリ問題"を、避けて通れないと ころまで来てしまいました。こうしたキラーアプリとしては、サーバ側とクライ アント側のそれぞれに想定することができるかと思います。それで、サーバ側と しては、世相的には何といってもウェブ周りが圧倒的に大きなマーケットかと思 われますので、とりあえずはApache+mod_netniceネタを中心に考えていくことが 理に適っているものと考えられます。 そこで、Apacheの管理者であれば誰もが一度は使ってみたくなるようなモジュー ルとして、昨年度より検討してきた次世代Mod_netniceをどうにかして開発工程 に載せたいと考えています。ただ、予算のアテはあるものの、開発の中心となる 開発者がいないために、現在、話を進めることが出来ない状態にあります。どな たかがリーダーさえ引き受けて頂ければ、予算を取ることで実装を外注すること も可能になります。この件、協力者は常に募集していますので、興味をお持ち頂 けた方はぜひご連絡下さい。興味をお持ち頂けた方の紹介も大歓迎です。なお、 この件に関した議論は、mod_netnice MLを中心に行っていきたいと考えています ので、もし宜しければ併せてご購読下さい。 ML名称: mod_netnice ML 登録: http://xrl.us/ggxi ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐ □■ Knoppix/Netnice/3D-tcpdumpプロジェクトが進行中 さて、次に、クライアント側におけるアプリケーションですが、このテーマを語 るには、やはりWindowsとLinuxを主体とした話をしていく必要があるでしょう。 そこで、昨年度の未踏プロジェクトにおいてKnoppix、Netnice、3D-tcpdumpの3 プロジェクトが連携するという企画が生じまして、現在、実現に向けて水面下で 進行中です。 このKnoppix/Netnice/3D-tcpdumpの連携が実現すれば、今までのデモ用ブータブ ルCDROMの代わりになるばかりか、雑誌付録として大量配布されることになるこ とから、Netniceのクライアント機利用にたいする認知が大幅に向上するのでは ないかと期待をしています。また、Linux版Netniceの品質向上にも役立ってくれ るでしょう。協力者募集のお願いばかりでたいへん恐縮ではありますが、テス ターや開発協力者は常時募集していますので、興味をお持ち頂けた際にはぜひ 連絡下さい。 http://jp.3d-tcpdump.org/ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐ □■ libnetnice - 汎用ネットワーク制御ライブラリ - 汎用ネットワーク制御ライブラリのlibnetniceですが、事情があり、開発が大幅 に遅れています。できるだけ早くにプロトタイプを公開できるよう頑張りますの で、どうかもうしばらくお待ち下さい。 なお、プロトタイプが動作した後には、現在のNetniceパッケージに附属してい るアプリケーションすべてをlibnetniceにより書き直すことでフィードバックを 集め、完成度を高めて行きたいと考えています。また、APIが固まった後には、 dummynetやらTCといった既存のトラフィック制御機構のラッパー版の開発を行い たいと考えています。ラッパー版の普及を通じて、汎用トラフィック制御ライブ ラリとしての地位を得ることができれば、それに後押しされて、カーネル内モ ジュールの利用拡大もある程度は望めるのではないかと期待しています。 http://www.netnice.org/pukiwiki.php?libnetnice%20%BB%C5%CD%CD1 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┐ □■ Netniceプロジェクトの広報 Netniceは、それ自体で何かを実現する実用ソフトではなく、そのうえにさまざ まなアプリケーションを構築することで威力を発揮する基盤ソフトウェアです。 しかし、既存の仕組みを使いまわすことで"似たような制御"が実現できることが 多いことから、Netniceに対する世間の見方のほとんどは、残念ながら、「こん なものいらない」、というものです。 そもそも、基盤ソフトウェアは、多くの開発者にその目的を広く知って頂き、多 くの対応ソフトを書いていただくことではじめてその目的が達成されます。しか し、私達の場合、この点に基本的な誤解があるために、開発参加者も限られ、ま たそのために、世の中に送り出すことのできるアプリケーションもその質も限ら れたものとなってしまうという悪循環に陥っています。 そこで、Netniceプロジェクトの広報においては、今後しばらく、実用的なソフ トウェアとしての広報を行う前に、「なぜ、このようなものを開発しなければな らないのか」(統一的な制御モデルの必要性を訴えているだけなのですが)という 点を強調したいと考えています。そこで、商業誌での記事としてはかなりの冒険 になるとは思うのですが、比較的硬派な開発者に購読されている某誌と交渉させ て頂き、各種OSに多くのネットワーク制御機構が既に実装されているなかで、な ぜ今、新しい実装を開発しなければならないかについての啓蒙文書を載せて頂け ることになりました。 そんな感じで、もうしばらく頑張っていきますので、どうか応援の程、宜しくお 願い致します...。 http://www.netnice.org/2ch-mito.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――――┘ |